滋賀のレンタルラボ完全ガイド|大学が4施設を持つ県と、賃料補助・会員割引の使い方
立命館BKC、龍谷REC、県立大、長浜NBIC、南部産業技術共創センター。滋賀は5施設のうち3つが大学の運営で、会員割引や自治体の賃料補助が効きます。京都・大阪へのアクセスと実額を並べて比較します。
滋賀のラボは大学が主役
滋賀県で借りられるラボは5施設あり、そのうち3つが大学の運営です。立命館大学BKCインキュベータ(草津市)、龍谷大学RECレンタルラボ(大津市)、滋賀県立大学 研究実験室(彦根市)。残る2つが長浜バイオインキュベーションセンター(長浜市)と滋賀県南部産業技術共創センター(栗東市)です。
この構成は、産学連携を前提にした拠点づくりが県内で進んできた結果です。裏を返せば、大学と何らかの関係を作る前提で探すほうが選択肢が広がります。
もう一つの特徴が価格の仕組みです。立命館BKCには滋賀県・草津市・大津市の賃料補助があり、龍谷RECには会員割引があります。表示賃料をそのまま比較すると実態を読み違えるので、後半で条件つきの単価も含めて並べます。
立地としては、草津・大津は京都から近く、関西圏のラボ探しでは京都・大阪と地続きで検討できる位置にあります。長浜・彦根は湖東・湖北で、腰を据えた拠点向きです。
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立命館大学BKCインキュベータ——規模と賃料補助
草津市のびわこ・くさつキャンパスにあるインキュベータで、オフィス15室・試作開発室3室・実験研究室12室の計30室。区画は29〜100㎡です。
賃料は月96,503円(29㎡)から332,750円(100㎡・いずれも税込)。㎡単価は3,328円で、県内では最も高い水準です。ただし滋賀県・草津市・大津市の賃料補助の対象になっており(要件あり)、適用されれば実質負担は下がります。補助の要件と金額は自治体の制度によります。対象になるかは、お問い合わせいただければ確認します。
実験研究室12室に加えて試作開発室があるため、研究から試作まで同じ施設内で進められます。ウェット・ドライ・合成実験・オフィスまで対応範囲が広いのも、この規模ならではです。
龍谷大学RECレンタルラボ——会員割引で県内最安
大津市の龍谷大学瀬田キャンパスにある施設です。実験室タイプが58.8〜121.6㎡で13室、オフィスタイプが23.2〜45.4㎡で12室、全25室という構成。
賃料は一般が月54,610円〜264,840円、REC BIZ-NET会員が月48,990円〜211,340円(いずれも税込・契約期間による)。実験室58.8㎡で比べると、一般が㎡929円、会員が㎡833円です。上限側では一般264,840円に対して会員211,340円と、5万円以上の差がつきます。
㎡単価800〜900円台は、静岡の公設施設を除けば全国的にも安い水準です。会員制度への加入条件は大学に確認する必要がありますが、長期で借りるほど差が効いてきます。
長浜バイオインキュベーションセンター(NBIC)——バイオ特化の17室
長浜市にあるバイオ分野特化のインキュベーション施設です。区画は51.5㎡が4室(Cタイプ)、60.0㎡が11室(Bタイプ)、78.0㎡が1室(Aタイプ)、180.0㎡が1室(Dタイプ)の計17室。
賃料は月112,809円(51.5㎡)、131,427円(60.0㎡)、170,854円(78.0㎡)、394,281円(180.0㎡)。㎡単価はどのタイプも2,190円で完全に統一されています。面積を変えても単価が変わらないので、必要な広さをそのまま選べる設計です。
60㎡クラスが11室と厚いため、数人規模のチームが動きやすい構成になっています。長浜バイオ大学との連携を前提にした立地でもあります。
県立大学と、県の共創センター
残る2施設は、区画数が少ないぶん条件が明確です。
滋賀県立大学 研究実験室
彦根市にあり、物理系研究実験室1室・化学系研究実験室2室(有効部屋 4.5〜5.25×7.15×3.0m)と、地域共生センター内の実験室があります。
賃料は物理系・化学系が月98,280円、地域共生センターの実験室2(49㎡)が114,660円、実験室3(57㎡)が133,380円。地域共生センターの㎡単価は2,340円です。合成実験にも対応します。
滋賀県南部産業技術共創センター レンタルラボ(技術開発室)
栗東市にある県の施設で、技術開発室は50〜51㎡が全4室。賃料は1㎡あたり月1,840円で、51㎡が93,840円、50㎡が92,000円です。
大学系を除くと県内で最も安く、分野の限定も大学との関係も前提になりません。ただし4室しかないため、空きのタイミングが読めない点は考慮してください。
賃料の全体像
掲載データの公開賃料から㎡単価を出すと、次のようになります。条件つきの単価は条件も併記しました。
| 施設 | ㎡単価(月) | 坪換算 | 条件 |
|---|---|---|---|
| 龍谷大学REC(会員・実験室58.8㎡) | 約833円 | 約2,750円 | REC BIZ-NET会員/契約期間による |
| 龍谷大学REC(一般・実験室58.8㎡) | 約929円 | 約3,070円 | — |
| 滋賀県南部産業技術共創センター | 1,840円 | 約6,080円 | 全4室。分野・大学との関係の限定なし |
| 長浜バイオインキュベーションセンター | 2,190円 | 約7,240円 | 全17室。面積を変えても単価は同じ |
| 滋賀県立大学 地域共生センター 実験室 | 2,340円 | 約7,740円 | 49㎡で114,660円/57㎡で133,380円 |
| 立命館大学BKCインキュベータ | 3,328円 | 11,000円 | 滋賀県・草津市・大津市の賃料補助あり(要件あり) |
立命館BKCは表示賃料では県内最高ですが、賃料補助の対象です。龍谷RECは会員割引で下限が動きます。表示だけを並べると判断を誤るので、自分が適用を受けられる条件で比較してください。
京都・大阪との距離をどう見るか
滋賀の草津・大津は京都から近く、関西圏のラボ探しでは京都・大阪と同じ土俵で比較できます。京都のKRPやけいはんな、大阪の中之島や彩都と並べて検討する価値があります。
そのうえで滋賀を選ぶ理由になるのは、価格と面積です。龍谷RECの実験室は58.8〜121.6㎡が㎡833〜929円、長浜NBICは60㎡クラスが11室で㎡2,190円。都市部の同等面積と比べると、確保できる広さが違ってきます。
一方、長浜・彦根は湖北・湖東で、京阪神への日帰り移動は可能でも毎日の通勤圏とは言いにくい距離です。人の採用と移動頻度を含めて判断してください。
目的から選ぶ
| 条件・目的 | 候補 | 理由 |
|---|---|---|
| 月額を最優先で抑えたい | 龍谷大学REC(会員) | 実験室㎡833円。県内最安水準 |
| 大学との関係を前提にしたくない | 滋賀県南部産業技術共創センター | ㎡1,840円。ただし全4室で空きは限定的 |
| バイオで60㎡前後を確保したい | 長浜バイオインキュベーションセンター | 60㎡が11室。面積を変えても㎡2,190円で一定 |
| 研究から試作まで一施設で | 立命館大学BKCインキュベータ | 実験研究室12室+試作開発室3室。賃料補助あり |
| 合成実験を行う | 滋賀県立大学/南部産業技術共創センター/立命館BKC | いずれも合成実験に対応 |
| 京都・大阪と往復する | 立命館BKC(草津)/龍谷REC(大津) | 県南部で関西圏の移動がしやすい |
よくある質問
- Q滋賀で最も安く借りられるのはどこですか?
- A龍谷大学RECレンタルラボです。REC BIZ-NET会員の実験室58.8㎡で月48,990円、㎡単価833円になります。一般でも929円で、大学系を除くと滋賀県南部産業技術共創センターの㎡1,840円が最安です。
- Q立命館BKCの賃料補助はどれくらい効きますか?
- A滋賀県・草津市・大津市の制度が対象になっていますが、金額と要件は各自治体の制度によります。表示賃料は月96,503円(29㎡)〜332,750円(100㎡)で県内最高水準のため、補助の適用可否で実質負担が大きく変わります。対象になるかは、お問い合わせいただければ確認します。
- Q大学と関係がなくても借りられますか?
- A滋賀県南部産業技術共創センター(栗東市)と長浜バイオインキュベーションセンターは、大学との関係が入口条件にはなっていません。ただし前者は全4室と少なく、空きのタイミングに左右されます。
- Q京都や大阪と比べて滋賀を選ぶ理由は何ですか?
- A同じ予算で確保できる面積です。龍谷RECの実験室は58.8〜121.6㎡で㎡833〜929円、長浜NBICは60㎡クラスが11室あります。草津・大津なら京都圏との往復も現実的な距離です。
- Q長浜・彦根は通勤圏として現実的ですか?
- A湖北・湖東にあたるため、京阪神からの日帰り移動はできても毎日の通勤圏とは言いにくい距離です。地元での採用を前提にできるか、拠点を構えて動くかを先に決めてから検討してください。
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ラボ外観月額96,503円〜立命館大学びわこ・くさつキャンパス内にある賃貸型インキュベーション施設。用途別に3タイプの居室があり、試作開発室(1階・100㎡×3室)は天井高3.5m・耐床荷重2t/㎡・エポキシ樹脂系塗床で実験排水設備と給排水設備を備える。実験・研究室(2〜3階・35〜65㎡×12室)も同じくエポキシ樹脂系塗床と実験排水・給排水設備つきで、耐床荷重は500〜1,000kg/㎡。小規模試作開発可能オフィス(1〜3階・29〜65㎡×15室)はタイルカーペット敷きで給排水設備はない。滋賀県・草津市・大津市から賃料補助があり、35㎡の例では116,468円が86,018円になる。
立命館大学BKCインキュベータ
詳細を見る →| 最寄駅 | 「南草津」駅 バス20分 |
|---|---|
| 運営 | 独立行政法人中小企業基盤整備機構 |
- 101(30㎡)30.0㎡要問合せ99,825円
- 102(35㎡)35.0㎡要問合せ116,468円
施設写真月額92,000円〜滋賀県南部産業技術共創センターが、独自技術の開発や新製品開発に積極的な企業の育成支援のため、企業化支援棟に設けた研究スペース。全4室で、1号室(化学)にはドラフトチャンバーが設置されている(点検・調整・整備や消耗品交換、小規模修理は使用者負担)。各室内に流し台があり、電源は単相3線式100V/200Vが主幹50A、三相3線式200Vが1号室75A・4〜6号室100A。床荷重は1階1,000kgf/㎡、2階500kgf/㎡。使用料は1㎡あたり月額1,840円。入居企業はセンターが持つ約300種の開放機器や約1万冊の技術図書を活用でき、開発課題によっては共同研究も可能。
| 最寄駅 | 「手原」駅 徒歩25分 |
|---|---|
| 運営 | 滋賀県南部産業技術共創センター |
- 5号室(50㎡・2階)50.0㎡募集中92,000円
- 1号室(化学・51㎡・1階/ドラフトチャンバー付・床荷重1,000kgf/㎡)51.0㎡要問合せ93,840円
施設写真月額112,809円〜長浜市がバイオ関連分野の創業・事業化支援のために建設した施設で、隣接する長浜バイオ大学との連携が特徴。居室はA(78.0㎡×1室)、B(60.0㎡×11室)、C(51.5㎡×4室)、D(180.0㎡×1室)の4タイプ計17室で、入居料は月額112,809円から394,281円(税抜)。研究施設の電気・水道・ガス・下水道の使用料、廃棄物や廃液の保管処理費用、蛍光灯やガラスの取替えなど軽微な修繕費は入居者負担となる。長浜市の入居料補助制度があり、中小企業等であれば入居開始から12か月間は居室面積1㎡あたり月1,000円、12か月経過後24か月までは1㎡あたり月500円の補助を受けられる(大学・大企業は対象外)。
長浜バイオインキュベーションセンター(NBIC)
詳細を見る →| 最寄駅 | 「田村」駅 徒歩1分 |
|---|---|
| 運営 | 長浜市(運営受託:長浜バイオインキュベーションセンター) |
- Aタイプ(78.0㎡・1室)78.0㎡要問合せ170,854円
- Bタイプ(60.0㎡・11室)60.0㎡要問合せ131,427円
龍谷大学瀬田キャンパスのRECホール内にある貸し研究室・貸しオフィス。全25室で広さは23.2㎡から121.6㎡まで。実験室タイプが13室(58.8〜121.6㎡)、オフィスタイプが12室(23.2〜45.4㎡)ある。使用料は一般が月額54,610円〜264,840円、REC BIZ-NET会員が48,990円〜211,340円(いずれも税込・契約期間1年間の場合)。入居期間は3ヶ月から3年で最長5年まで。24時間出入り自由でセキュリティも確保され、共同実験室を無料で使用でき、大学図書館も利用できる。龍谷大学教員の日常的な指導体制と、研究・社会実装推進機構フェロー・産学連携コーディネーターによる支援が受けられる。大津市企業立地促進助成制度の活用も可能。
龍谷大学 RECレンタルラボ
詳細を見る →| 最寄駅 | 「瀬田」駅 徒歩13分 |
|---|---|
| 運営 | 龍谷大学 龍谷エクステンションセンター(REC) |
- 201(121.6㎡・実験室タイプ)121.6㎡要問合せ264,840円
- B-101(112.8㎡・実験室タイプ)112.8㎡要問合せ245,670円
滋賀県立大学が主に本学教員との共同研究を実施するための施設として企業に有料で貸し付けている研究実験室。物理系研究実験室(1室)は重量物の搬出入口があり、防振床構造(防振床面積3.5×5.7m)で耐荷重20,000N/㎡、給水口2か所・排水口2か所を備え、電力負荷最大値は3P200V200A・2P200V200A・2P100V150A。搬入間口は2.2×2.49(H)m、有効部屋は4.5×7.15×3.0(H)m。作業台と保管庫の無料貸出がある。化学系研究実験室(2室)はサイド実験台・ドラフトチャンバー・薬品棚2ケースが常設で、大容量電力の多ケーブル接続が可能。中央実験台は1.5×2.4×0.8m。使用料はいずれも月額98,280円。ほかに平成28年4月から「地域共生センター」内の研究室2室をレンタルラボとして貸し付けており、実験室2が床面積49㎡で月額114,660円、実験室3が57㎡で133,380円。通信・電気・ガス・水道は個別管理。入居期間は原則1年以内で更新できる。
滋賀県立大学 研究実験室(レンタルラボ)
詳細を見る →| 最寄駅 | 「南彦根」駅 徒歩15分 |
|---|---|
| 運営 | 滋賀県立大学 産学連携センター |
- 実験室3(57㎡・地域共生センター内)57.0㎡要問合せ133,380円
- 実験室2(49㎡・地域共生センター内)49.0㎡要問合せ114,660円
立命館大学がびわこ・くさつキャンパスの防災システムリサーチセンター3階で提供するレンタルラボ。使用料は月3,150円/㎡(税込)で、ASTER法人会員は2,100円/㎡に下がる。利用は大学との共同研究に限られ、企業や官公庁が単独で借りることはできない。同じキャンパス内には中小機構が運営する立命館大学BKCインキュベータもあり、そちらは大学との共同研究を前提としないため、目的に応じて使い分けられる。